エルメスの話
今回まで度々国内、世界各国の陶磁器メーカーさんのお話をして来ました。
陶磁器のみのブランドではありませんが
今回は誰でも知ってるエルメス(Hermès)のお話です。
現在の会社の正式名称は
エルメス・アンテルナショナル社 (Hermès International, S.A.)
創業年が1837年、180年以上の世界でも稀有な老舗会社です。
エルメス社の母体になったのは「馬具工房」というのは
有名なお話です。
現在でもロゴに描かれている「デュック&タイガー」は馬具工房に由来があります。 ※デュックは四輪馬車で、タイガーは従者のこと。 このロゴマークに主人が描かれていないのは
「エルメスは最高の品質の馬車を用意しますが、それを御すのはお客様ご自身です」 という意味が込められているためだとか。
エルメス社は自動車文化の発展を予見して馬具工房から
鞄や財布などの皮革製品に事業転換を図り今日の成功に至ります。
他のハイメゾンブランド(ルイ・ヴィトンなど)に比べ
エルメス社の買収戦略は職人技の維持を第一目標にしてのものだそうです。
そのため買収対象は比較的小規模の会社とのことです。 職人技の保存・保管のための買収、素晴らしい考えだと思います。
エルメス社は「人」とのコラボレーション製品が
数々のエピソードと共に現行製品として
大変な人気とステイタスを誇っています。
フランス人女優・ジェーン・バーキンさんの「バーキン」や
グレース・ケリーさんの名前を冠した製品「ケリー」が大変著名です。
日本で言えばロックバンド、THE ALFEEとのコラボが
大変意外な気もして驚きです。
これだけ深い歴史を持つブランドの継続の秘訣は
外部的な顧客という「人」と
内部的な職人という「人」に フォーカスし続けたことなのかもしれませんね。
「人」を大事にするハイメゾンブランド
エルメス(Hermès)
その価値観、ブランドは今後も続いていくことでしょう。